カテゴリ
01. プロローグ 02. 目 次 03. 背景・保存・再生 04. 大火復興 05. 古写真・絵葉書 06. 近況写真 07. 伝統的建造物 08. 景観形成地域 09. 小南武一 10. 工手学校 11. 曽禰・中條 12. 辰野金吾 13. ゆかりの人々 14. 函館市情報 15. エピローグ 16. 後 記 17. 参考資料 18. ご意見 19. 四方雑話 20. 不条理 21. 街の記憶 22.弥生小学校再考 23.弥生小学校を考える タグ
本文(82)
Category19(62) Category20(51) 弥生小学校再考(34) Category21(15) essay bibliophobia(5) You Tube(3) 弥生小学校を考える(2) 著作権について
本ブログの記事・写真等の無断転載、無断コピーなどはお断りします。
これは本ブログの掲載にご協力頂いている方々の著作権を守るためです。 尚、私個人が所有するものについては、私的利用の範囲内に限り許可しますが、 その際はyayoizakaまで御連絡ください。 検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
<Category21-014 / 2009.2.4> 函館の古い建物は下見板張りの外壁が多く、耐候・耐久性を考えてそのほとんどの建物で塗装が施されている。 この塗装は何年かに一度の割合で塗り直されるのだが、時代、流行、主 (あるじ) の好み、周辺の色調などにより塗られる色は変化する。 その幾重にも塗り重ねられた塗装をサンドペーパーで擦ってみると、その建物の歴史が色の年輪として鮮やかに蘇ってくる。 かつてこれを 「時層色環」 という美しい言葉で言い表した人たちがいた。 現在、街の其処彼処で古い建物が静かに姿を消すか、時代の変化に晒されその波に翻弄されている。 上の写真の建物は日和坂を上がった角にある。 私はこの建物を背景に、函館特有の黄色い消火栓と真っ赤な郵便ポストが立っている 「けしき」 が殊のほか好きだ。 その建物の外壁が塗り替えられ、ガラス越しに見えるカウンターも新しくなった。 しかし、この鮮やかな色も時間が少しづつ 「色の角」 を奪い去り、風景の中に同化させる日が訪れるだろう。 下の写真の建物は主なく荒れるに任せる状態で、歴史建物として行政による維持管理を望んでいたが、新しい主 (あるじ) によって見るも無残な改修が施されてしまった。 この街でこの街の地の利を借りて商いをしようとするなら、「黄色い消火栓や真っ赤な郵便ポスト」 のように、その 「背景」 も大切に扱って欲しいと思わずにはいられない。
by yayoizaka
| 2009-02-04 16:49
| 21. 街の記憶
|
ファン申請 |
||