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函館開港150周年を祝う行事が終了したことを地元の人のブログ記事で知った。 そして、そのブログには次のように書かれていた。 「函館市内全ての小中学生が、50年後の未来の自分や、函館への想いを込めた寄せ書きを、タイムカプセルの中に収めるタイムカプセルセレモニーが行なわれました。 たくさんの夢や思いが詰まったタイムカプセルは、函館市中央図書館で50年間の長い眠りにつきます。 50年後の開港200周年に当たる2059年には、どんな風景が広がっているのでしょうね。 きっと、このタイムカプセルに込められた小・中学生の思いが実現して、素晴らしい街になっていることでしょう。」 私はこの記事を読んで弥生小学校の3階の展示室にある大きなガラスケースを思い出した。 光が反射してその中の様子は良く分からないが、この写真1枚しかなく、なんとか補正して掲載することにした。 記憶に自信はないが、確かそのガラスケースの中にあったのは、50年後の函館の姿を想像したジオラマだったと思う。 上のブログ記事には今から50年後の函館の未来を、50年先の開港200周年まで封印するタイムカプセルセレモニーが行なわれたと書かれているが、50年前につくられた函館の未来の姿を描いたジオラマは、その50年後の開港150周年の今年、そこに込められたメッセージはどのように取り上げられ、50年前に描いた街の変貌への検証はどのようになされ、次の時代に活かされたのだろうか。 函館市内全ての小中学生に、自分たちの思いを書くに当たりこのジオラマを見せていたら、これから50年先の未来を想像する上でのかけがえのない参考資料になったことだろう。 そのジオラマには西部地区の整然とした歴史地区の街並みと、北に向かって扇型に拡張した新しい街並みが広がり、その中に弥生小学校を初めとする復興小学校がランドマークのようにあったような気がする。 このジオラマを初めて見た時、私はゾクッとする戦慄を覚えた。 かつてこれをつくった函館の人たちは、自分たちの街の未来を真剣に考え、それを形にし、それを弥生小学校に保管していた。 私は思う、これも当時の人たちが未来に封印したタイムカプセルではなかったろうかと。 一人の読者の方から函館に青少年科学館のような施設があればという意見をいただいた。 そして、「弥生小学校の今の校舎を建て替えず、修理するに留めると、余る教室や予算で、こういう科学館のような施設を作ることもできるだろうに、と思いました。 綺麗で便利なだけの設備や金銭だけが子供に与えられる財産ではありませんよね。 生の豊かな感覚を経験できることこそが、子供にとって、否、大人にとっても貴重な財産のはずです。」、と結ばれていた。 私はこのジオラマを始めとして、3つの展示室にある様々な展示品、弥生美術館や階段、廊下のあちこちにある展示品、年代物の重い防火シャッター、テラゾーの階段笠木や水飲み台、外の景色が歪む吹きガラス、しっかりしたブナ材の床、石炭を運んだリフトの扉、階段室の最上部に嵌められた丸窓等々、それら全てが科学へ誘う入口であり、この建物自体が新しくは決してつくることが出来ない生きた科学館だと思う。 地元ブログの記事と、一人の読者の書き込みを読んで、このジオラマの存在を書いておかなければと思った。
by yayoizaka
| 2009-08-19 18:25
| 20. 不条理
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