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<Category20-004 / 2008.7.18> ![]() 気を揉んで揉んで揉み疲れた要望書がやっと元町倶楽部から市へ提出された。 前回はその全文を掲載し、私の言葉を差し挟むことを避けた。 しかし、気持ちはその日のために取っておいた写真で十二分に表した。 さて、そんな気持ちも覚めやらぬうちに、今回は 「 もう一つの耐震診断 」 につづく暗い記事にまたしても挑戦しなければならない。 長文になるが、この手の内容はこれを最後にしたいものだ。 今回は私が得た耐震診断に関する新たな情報を隠すことなく、整理をした上であくまでも客観的に書いて行こうと思っている。 行政がごく限られた相手を対象に個別に行った説明会において、現段階ではその全容が明らかにされていない耐震診断調査資料から、抜粋して作成された5頁の耐震診断結果が配布された。 私はそれに検討を加えて 「 耐震診断結果を読み解く 」 の中で、それら資料の構造的分析の信頼性、耐震補強を不可能とする判断根拠の妥当性、そして資料全般の信憑性に対して所見を述べ見解を示した。 そして次に、行政の配布資料の元となっている耐震診断調査の前に、今まで住民に対してその存在すら明かされていなかった、もう一つの耐震診断調査が平成17年に800万円の予算規模で行われ、その調査記録が市役所内に存在していることを明らかにした。 お断りしておくが、私はここで政治的な方向にことを進めようとか、また論じようとしている訳では毛頭ない。 私が得た情報を函館市民のできるだけ多くの方々に知ってもらい、考えて欲しいがために詳細な解説を加え論考を重ねている姿勢に何ら変わりはない。 それは、考えた上でどのように行動すべきかを決めるのは、函館市民自身でなければならないと終始考えているからに他ならない。 この平成17年度の耐震診断についても、その存在を明らかにしただけで、その先に踏み込むことは本ブログの目的ではないと考えている。 しかし、市民が正しくこの状況を理解し、行政の詭弁に惑わされず正しい判断を下す為の拠りどころとなるために、以下のことだけは本日の主題に入る前に書いておかなければならないと思う。 この教育委員会が委託した平成17年度の耐震診断後に、同じ教育委員会内部で耐震診断結果の正確性が問題になり、サンプルを追加して「第二」の耐震診断を行ったという話がまことしやかに伝わってきた。 そしてこともあろうに「第二」の耐震診断の予算がないのはそのためという苦しい説明まで伝わってきて、市役所の内部でも、それが完全な形の耐震診断報告書であるかどうかさえ、所管である教育委員会以外では知る術がないということだそうだ。 耐震診断結果がくつがえされたことからして、サンプルを追加採取したというのは、最初の耐震診断でサンプルを採取した部分の劣化が思ったほど進行していなかったために、劣化が進んだ部分のサンプル採取を新たに追加したと、子供でも分かる展開だと思うが、読者の方々はこれ以外にどのような理由が考えられると思われるだろうか? 「 もう一つの耐震診断 」 に書いたことの繰り返しになるが、サンプル採取を追加すること自体に何の問題もない。 しかし、本来それは委託を受け契約した上で調査し、耐震診断報告書を作成した会社が行うべきことで、その能力がないとするなら、教育委員会は800万円の税金を使って何の役にも立たない調査を行わせたことになる。 もし99%に問題がなく、残り1%に不備がありそのための再調査を行ったのであれば、それはこの受託した会社が最後まで契約上の請負責任をもって耐震診断報告書をまとめなければならない筈である。 それが役所との契約履行の姿の筈である。 だとすると、耐震診断を下すために最も重要である、適正な構造耐震指標(Is値)を算出し得たのは第一の耐震診断を行った会社以外には本来なら考えられないということになる。 しかし、この第二の調査を第一の耐震診断を行った会社とは違うところが行っているとしたら、問題は違った方向へ向わざるを得ない。 耐震調査に基づく耐震診断は、最初に関わった会社が決めた独自の構造解析フローに沿って行われるもので、その結果をくつがえすような耐震診断を新たに行うに当たり、前の会社が行った耐震調査に新たに採取したサンプルを加えるというだけで、より精度の高い、それも前回の結果を逆転させる報告書を作成することなど決して出来るものではない。 ましてや「建物は解析が面倒なコの字平面をし、建物が接する地盤も傾斜し、そして一部地下まである」、これはこの複雑な建築条件をモデル化する構造解析力と柔軟な想像力、そして、それを具体的な構造解析に持って行くことのできるレベルの高い構造設計者を抱える組織でなければ不可能であると思われる。 では、第一の耐震診断結果を使って、新たに追加予算をかけることもなく、前回の結果をくつがえす複雑な耐震診断をどこの高名な構造事務所が行ったのだろうか。 昨年、旧西警察署が函館臨海研究所へ、旧丸井今井デパートが地域交流まちづくりセンターへと改築された。 この両者についてはこれまでも何度か触れてきたが、前者は耐震補強が出来ないという理由で完全解体され、似て非なるものへと造り替えられた。 この旧西警察署は中村鎮式のコンクリート型枠ブロック造の建物で、確かに一般的な鉄筋コンクリート造建築と比較すると脆弱性があるかも知れない。 しかし煉瓦造組積建築が耐震補強できる時代に、耐震補強ではなく完全解体して造り直さなければならないなど、全く考えられないことのように思える。 仮に解体以外に方法がないとしても、数少ない中村鎮式のコンクリート型枠ブロック造の建物をして、十分に調査しその歴史建築的価値を記録し、貴重な資料として後世に残す責任が行政にはあった筈である。 しかし、調査するどころか重機を入れて、まるで踏みつぶすように破壊し解体を急いだと聞いている。 この建物に相応しい耐震診断が行われ、その上でこの建物の新しい活用方法に合った耐震設計がなされたのか、私には疑問であり、そのように行われたとは思えない。 ならば、この建物の耐震診断と耐震設計はどこが行なったのか。 後者の旧丸井今井デパートは、耐震性に問題があるという事で昭和5年に増築された4階・5階部分が取り壊され、一見大正12年竣工当時の姿に戻されたかに見える。 増築した4階・5階部分を取り除くことで、建築の固定加重が軽減され耐震補強が要らないと言うのならまだ分かる。 しかし、4階・5階部分を取り除いた上に耐震壁をところ構わず入れて、想像力のかけらもない一元的な耐震補強が行なわれたと聞いている。 この建物も旧西警察署に同じく相応しい耐震診断が行われ、その上でこの建物の新しい活用方法に合った耐震設計がなされたのか、私には疑問であり、そのように行われたとは到底思えない。 ならば、この建物の耐震診断と耐震設計はどこが行なったのか。 2007年にリニューアルオープンした旧西警察署と旧丸井今井デパート、これらの耐震診断と耐震設計はどこが行なったのか、ということが今回の主題につながる入口となる。 この2つの建物の耐震診断と耐震設計は同じ会社が行なっており、そしてその同じ会社がこの弥生小学校の第2回目の耐震診断も行なっているという事実が判明したのである。 では、この会社はどのような耐震実績があるのだろうか。 調べても旧丸井今井デパートの実績を高らかにうたっているだけで、それ以外の実績は皆目分からない。 ならば、その会社はどこにあるのか。 それは札幌に本社があり、函館に道南営業所を置いている。 それでは、旧西警察署又は旧丸井今井デパートの耐震診断を受注する前に、函館市での耐震診断及び耐震設計の実績はあるのか。 皆目分からない。 では何故実績を最優先するはずの函館市が、2件続けて地元での歴史的建造物の耐震診断の実績のない会社に耐震診断を発注し、続いて第1回目の耐震診断を破棄させる耐震診断結果を出した第2回目の耐震診断を、それも無料での調査及び診断を、全て同じ会社に依頼したのか、また何故同じ会社が続けて受注できたのか。 私が知る限りの常識では、有り得ない発注と受注の実態がここにはあると思う。 ( 註: これについては、第1回及び第2回耐震診断資料の情報公開請求と合わせて、市民による入札参加者および入札決定額等の情報公開請求を期待して止まない。 ) この会社の道南営業所は、2006年に市役所を定年退職した元建築課長の自宅住所と一致していることが確認されている。 これを一応天下りと言うのだろうが、同氏が定年によりこの会社に再就職したことで、この実績が不明の会社にこの3年足らずの間に3件の歴史的建造物の耐震診断に絡む業務を函館市は発注しているのである。 そして、それら歴史的建造物をないがしろにする無秩序な方法で、それぞれの建築の耐震処理に当たっていると思えるのである。 そして、この人物が在職中、現在教育委員会でこの解体・新築を最も推進している人物と非常に近い関係にあったという内部情報が得られている。 そして後者は来年定年を迎えるということである。 つまりこの問題の裏側には天下りポストのリレーが隠れていると思えるのだが、いかがだろうか。 これ以上説明を加えるまでもなく、少なくとも耐震診断に関して行政が明確に回答できない訳、資料公開が出来ない訳、既定事実として早く壊すところまで何が何でももって行きたい訳がお分かりいただけることだろう。 壊してしまいさえすれば、証拠はなくなり、後は得意の詭弁を弄して何とでもなると思っているのが、市民を馬鹿にし軽く見ている、市役所の考え方であり常套手段である。 最後にこの3件の耐震診断に関わった会社を調べた限り、高度な構造解析ができる組織とは私には思えなかった。 確かに有資格者を見てみると、1級建築士が12名いるらしいし、学校耐力度測定資格者なるものも1名置いている。 しかし私はこの学校耐力度測定資格者などという資格も言葉も、今まで見たことも聞いたこともない。 そしてHPに実績として掲げた 「 歴史を活かしたまちづくり 」 の中には次のように書かれてる。 当社の歴史的建造物のリニューアル設計の事例 旧函館市末広町分庁舎保存活用基本設計(発注者:函館市、平成17年1月) 丸井今井函館店として昭和44年まで長く函館市民に親しまれてきた、東北以北最古エレベーターなど歴史的にも貴重な旧函館市末広町分庁舎に対し、市民や観光客の交流拠点として、現在では失われてしまった建設当時の特徴的な意匠・形態を復原し活用する保存活用計画と既存躯体の耐震性能を現行耐震基準に適合させる耐震補強計画を立案したものです。 引き続き、実施設計、工事監理を担当し、平成19年2月28日竣工いたしました。 これが歴史的建築に対する深く真摯な考察も配慮もなく、はたまた想像力のかけらもない者達の外面だけしか考えない言葉であり所業である。 これらの言葉の中に、真(まこと)などどこにも感じない。 以下は、優秀なる市関係者の言葉である。 「 こうした構造は各々個人のモラルの問題であるにせよ、この街での雇用や景気を考慮した時に、特別のスキルをもたずして、そうした再就職先の確保に腐心する様には本当に辟易とします。 こうした状況が市職員幹部のスタンダードであり、そのことこそが、意欲ある市職員の能力を伸ばすことができない元凶であることをつくづく感じています。 」 私からもこれから定年を迎える市職員幹部の皆様へ。 「 定年を迎えたら、今度は人のために自分を捧げる仕事をしようではありませんか。 函館と函館市民のために、守り、残し、伝え、育てる仕事をしようではありませんか。人間の心をなくしたら、それはお金では取り戻せません」 、と。 追記: 私は日本に於ける保存運動のあり方に疑問を持った。 そのことが、私なりの保存に対する展開を定義させ、それに沿って進めて来れたと思う。 それは、一つの側面からだけでその保存を云々するのではなく、まして、保存を願うとかと言った感情的で曖昧な文言に頼るのではなく、保存すべき建築の背景にある全ての関わりや価値を調べ上げることでその保存における絶対的意味と絶対的価値を担保し、それらをもって保存活動の方向を決め対峙する相手を論破し、理解を得、同調を得、最後には協同して守り、育て、継承していくシステムの構築までを視野に入れて考えるべきと思い取り組んできた。 そして、これらを一過性の問題としないために、有名人や議員や役にも立たない大学教授やマスコミと安易に組まないよう心がけ、あくまでこの活動の主体であるべき住民に向けて書いてきた。 そして今回の記事を書かなければならない時が来た。 現在、弥生小学校にはこの問題を既定事実化し市民の気を削ごうとするかのように、大きな統合・新築の垂れ幕が飾られ、行政は歴史的過誤に向かってひた走っている。 今月28日に行政による住民説明会が行なわれるようだ。 恐らく1回の説明会でこの問題に一気に幕を引こうとしていることが分かる。 そのような行政の目論見に対して、本来は正当な論議だけでこの問題に取り組みたかったが、今回書いた行政の裏側の腐敗にまで立ち入らざるを得なくなったことをこの追記に書き残しておきたいと思った。 「 もう一つの耐震診断 」 「 耐震診断はどこでしたか 」 を投稿したことで、これが単なる保存問題ではなくなったと思っている。 ここには連面とこの町で繰り返されてきたが変えられなかった、しかし函館の健全な未来のために今変えておかなければならない臥雲がある。
by yayoizaka
| 2008-07-18 13:00
| 20. 不条理
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