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<Category21-007 / 2008.11.13> 文化庁の重要伝統的建造物群保存地区選定基準によると、函館の場合は、「(三)伝統的建造物群及びその周囲の環境が地域的特色を顕著に示しているもの」 に該当する。 また文化庁は保存地区内の道路や水路、オープンスペースなどについても、地区の生活環境として欠かせないものであると同時に、伝統的建造物群と一体をなして地区の歴史的風致を形づくる重要な要素だとしている。 風致とは趣き・味わいのある景色という意味である。 つまり歴史的建造物とその周辺環境を含めて、あらゆる要素が互いの関係を時間をかけて育んできた結果、歴史的風致は形づくられているわけである。 これらの物言わぬものたちは、足すことも引くこともない、相互と全体のバランスを壊さぬように守ってやる持続的な取り組みを必要としている。 写真は、とあるギャラリーから撮影したものだが、道に面して傷んだ古い車庫と土蔵、その奥にサーモンピンク (モニターによって違った色に見える) に塗られた新しい建物、そして一番奥に真宗大谷派函館別院の黒い瓦屋根が見える。 私はこの錆びた車庫や痛んで崩れそうな土蔵の存在があって、この景色に趣きと味わいと奥行きを、更には郷愁までも感じるのではないかと思う。 朽ち果てそうなくらい古い建物と黒い瓦屋根の量塊に挟まれることで、この新しい味気ない建物もギリギリ共存の恩恵に浴することを許されている。 この景色から錆びた車庫や崩れそうな土蔵が消えたら、この空間の間合いは消滅しバランスを失う。 もしこれらを壊すという話が持ち上がるような時が来たら、その時は、私たちは修景という手法を先ず考えることを忘れてはならない。 ところで、この道で行われた道路工事のことも気になるところだ。 樹木を傷付けたり、無謀な破壊などをしていなければよいが......。 前回、重要伝統的建造物群保存地区と都市景観形成地域について触れたが、その中でこの二つの地区と地域に対する整備と維持にかけるエネルギーには目に見えて差があると書いた。 この錆びた車庫の左側に隠れている通りからが伝統的建造物群保存地区となる。 この写真の道は都市景観形成地域に属している......。
by yayoizaka
| 2008-11-13 14:03
| 21. 街の記憶
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